平成15年度学校評議員実践事例集                       

 

コミュニケーションを大切にした学校づくり

 

                                  沖縄県立沖縄ろう学校  

                    校 長  大 城 一

                                  学校評議員構成(氏名・所属等)

                        袋 信   ()白水堂代表取締役社長

                      喜友名 悦子   沖縄市立コザ小学校元PTA役員

                      西 村 由利子  本校PTA副会長              

                      宮 城 和    本校元職員                  

                      城 間 枝利子  本校卒業生 那覇市嘱託職員     

 

  学校評議員を活用の視点

 

  学校内外の幅広い異なる視点からの意見を得ることにより教育活動の活性化を

  図る。

  特色ある教育活動のための具体的な提言を得る。

  学校評議員への説明責任による開かれた学校づくり。

 


1.学校の特色や地域の取り組み

本校は大正13年創設の私立沖縄聾唖学校を前身とし、昭和6年に県立代用認可、
昭和
18年には盲学校と合併し県立盲聾亜学校と改称、昭和34年に盲・聾学校分離、
昭和
59年に北中城村の県立北城ろう学校跡地に移転し、今年で創立79年に至っている。

本校は幼稚部から高等部まで聴覚に障害のある幼児児童生徒がそれぞれ対応する
幼稚園から高等学校に準じた教育を一貫性のある指導内容・個別指導等を充実し
展開している。しかし、聴覚障害からくるコミュニケーションの困難さと情報の
不足から、基本的な言語力と基礎学力の遅れが課題となっている。教科指導上での
困難性(コミュニケーション障害抽象概念や意味の理解の困難性など)を克服する
ための実践が重要である。視覚的に学習活動を支援し、聾学校の生徒がパソコン、
インターネット上で活用できる教材の開発と、それを有効に活用した指導実践の
検討は、ろう学校における重要な課題の一つである。

また、過去にはバレーボールにおいて中学校選手権で沖縄県代表として全国大会
出場、全国ろうあ者体育大会等の優勝等すばらしい実績を残している。

 

 

 

2.活動経過(日時・場所・出席状況等)

 (1) 第1回学校評議員会

     @日  時 平成15年6月30日(月)

  A場  所 本校視聴覚室

B出席状況  校長、教頭、事務長、学校評議員5名、手話通訳者(島袋)、各部主事、

 

 (2) 第2回学校評議員会

     @日  時 平成1512月6日(木)

  A場  所 本校視聴覚室

B出席状況  校長、教頭、学校評議員3名(西村、城間、宮城)、手話通訳者(島袋)
  、各部主事

 

 (3) 第3回学校評議員会

     @日  時 平成16年3月16日(火)

  A場  所 本校視聴覚室

B出席状況  校長、教頭、事務長、学校評議員4名(喜友名、島袋、西村、城間)
   手話通訳者(島袋)、各部主事

3.具体的な取り組み

  (1) 第1回学校評議員会           

@ 求めた事項:本校ホームページの記載内容について(本校の教育課程等を
    記載すると生徒の実態がわかる)

A 学校評議員の意見

   ・本校の卒業生について現実にかなり厳しい面があるので、自覚させ、
    努力を促す意味からできる範囲で公開してほしい。(本校卒業生の雇用主)

 ・個人の情報ではなく、全体的な実態ならいいのではないか。(元本校職員)

 

  (2) 第2回学校評議員会        

@ 求めた事項:学校外部評価について、それぞれの項目について意見等を求めた。

A 学校評議員の意見

 校区が全県にわたっているので、PTA会員同士で意見交換をする機会が少ない
    ので、懇親会等の設定をお願いし
たい。(本校PTA副会長)

 ・以前は就職先は木工や被服関係がほんどであった。今は、就職する職種が
  増えて希望のところに就職できる生徒が多
ことはすばらしい。また就業体験も
  よい経験だと思う。また、先生方と手話使ってコミュニケーションできる
  こともすばらしい。(本校卒業生)

   ・手話はコミュニケーション手段として大切だが必ずことばにおきかえることが
    できることが大事である。社会に出て読み書きができなければ困る。

(本校元職員)

 

  (3) 第3回学校評議員会

@求めた事項:学校内部評価について、れぞれの項目について意見等を求めた

A 学校評議員の意見

   ・社会に出ると自動車運転免許が必要なことが多く、職場においても応援しているが
    専門用語の理解が厳しく合格できない。(雇用主)

・自分は社会に出て手話を覚えて、いろいろな事が理解できた。在学中から手話を
 もっと指導してほしい。また、聾者としてのアイデンティティを確立する教育を
 してほしい。
(卒業生)

 

  成果と課題

 (1) 課題

  @ 自動車運転免許の取得に大変苦労している現状と仕事上での免許の必要性(雇用主)

    A 保護者同士の意見や情報交換の場の設定(保護者)
   B 日本語の読み書き能力の大切さとその学習の手だてについて(元職員)  
   C 保護者や地域ボランティアの活用について(近隣学校PTA役員)

D 聴覚障害者の多くが将来のコミュニケーション手段として手話が必要と
    なる現状から、学校での手話指導について     

(インテグレートした経験のある生徒の保護者)

 

 (2) 成果

@ 卒業後の運転免許取得が困難なため現在も在学生や卒業生の自動車免許取得に
  ついては、保護者と連携を取りながらバックアップしているが今後はサポート
  体制をより強化し、課外のみならず、学
級活動や自立活動、教科指導等において
  聴覚障害者に理解しづらい文章等の指導
や専門用語等の指導に早速取り組んでいる。
  また、特に卒業生等については聴覚障害者協会とも連携し、自練への手話通訳等の
  派遣依頼等を計画する。

 A 今後PTA作業やスポーツ大会、研修会等終了後は懇談会等を設定する。また、
  高等部の就業体験の発表会等にも 全学部の保護者へ案内する。

  B 提言のあった日記指導や掲示物の指導等さらに強化する。

C 現在、浦添工業高等学校の生徒が電子紙芝居や手話教材ソフト等の制作をボラン
 ティアでしており、活用している。さらに保護者や地域のボランティアを活用した、
  紙芝居、読書活動等の国語指導等を今後計画する。

A 今年度、保護者を対象とした手話講習会を週1回実施した。その結果、親子間の
 コミュニケーションが充実した。